れざみニュースVol.6

れざみニュース Vol.6


第39回共同連全国大会IN大阪へのご参加、ご協力、ありがとうございました!

おかげさまで全国の仲間と「めっちゃええやん!」って何?を分かち合う2日間となりました。

今回のテーマは「切らへん 分けへん 共に働くってええやん!
〜一人一人の「暮らし」と「働く」が金儲けのネタになっている!どないしょう?!~」でした。

みなさん様々な「どないしよう?」を抱えていることと思います。

今大会が、参加者のみなさんそれぞれが対峙する「どないよう?」を超え、そしてその先に向かう何らかの道しるべとなっていましたら何よりです。

また至らない点も多々あったかと思います。ぜひ大会に関するご意見もお寄せください。

https://forms.gle/vXX8kgxXEShvdMCUA

今後の大会やイベントの企画運営に活かしていきます。

なにはともあれ、みなさんおおきに!!来年は熊本で会いましょう!

 中山晋吾(えーぜっと)

★れみざニュースへの感想・ご意見がありましたら下記のフォームまでどしどしお寄せください♪

れざみニュース感想・ご意見フォーム

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切らない 分けない 共に働く 共同連
2024.09.24 配信

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今号の目次
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
1 お知らせ
2 運営会議報告
3 シリーズ「ゆかいな仲間たち「Hatarakku」」~団体・事業所紹介
4 リレーエッセイ もやっとコラム
5 今後の活動予定
6 編集後記
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1 お知らせ
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■10月19日(土)午後 共同連マラソントークin大阪「能登半島地震から学ぶNo.2」(主催:NPO法人 共同連 協力:ゆめ風基金) 

会場:箕面市立船場生涯学習センター
https://llc.osaka-u.ac.jp/れざみニュースの前号でもお知らせしているこの被災地の状況を知り、交流する企画について能登からお二人が大阪に来て被災から現在までの状況についてお話しいただきます。
●スペースBe寺尾 山﨑洋一さん(http://www.space-be.org/
新潟市  「ゆかいな仲間たち「Hatarakku」」をご覧ください!)


●一般社団法人ともえ 就労継続支援B型えもる
代表:花田 仁美さん
https://www.emoru.net/石川県七尾市生駒町32番地1)

遅れておりますが、ただいま案内チラシと申込フォームを作成中です。用意できましたら、共同連よりお知らせいたします。

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2 報告☆
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☆ 第39回共同連大会IN大阪「切らへん、分けへん、共に働くってええやん!?〜一人一人の「暮らし」と「働く」が金儲けのネタになっている、どないしょう?

!~」無事に大きなトラブルはなく9月14日、15日で開催することができました。
ひとえに、現地実行委員会(実行委員長:井上康さん)の働きと、全国から大会成功にご尽力、応援いただいた皆様のおかげです。ありがとうございました。
2019年以来の二日間の大会で現地約140名、オンライン約40名がご参加いただきました。
障害者が商品化されている現状、社会的協同組合に向けて労働者協働組合をいかに活用するかという全体会、5つの分科会では活発な議論がなされました。運営の不手際などでご迷惑をおかけしたこともあったと思いますが、来年の熊本大会に生かしてまいりたいです。
大会報告は後日、れざみ大会報告号にご報告いたします。大会宣言は以下のとおりです

大会宣言

私たち共同連は1981年に差別とたたかう共同体全国連合準備会がもたれたところから活動が始まっています。
それは、障害者の人権を守らず、排除の論理で隔離、分離するという社会に対して、それは差別だという異議申し立てでした。昨今、増殖している障害者の雇用率を売買する「障害者雇用率ビジネス」や給付金収入を目当てに運営する悪しきA型事業所、

障害者を多数集めて一日中その場に縛りつけることができる日中サービス支援型グループホーム。
これらの共通点は、障害者を金儲けの商品としてしか扱っていないことです。

このような差別の拡がりを許してはならないものとして共同連は声をあげ続けましょう。

そして、私たちは人と人との対等な関係を土台に、障害者をはじめ社会から排除されている人とやりがいのある仕事で、

助け合うくらしをつくることで「共に生き働く社会」をひろげていきましょう。

ひとりひとりが組合員として労働、経営に参加する労働者協同組合は障害者の労働という点からは課題はあるものの、

働く人の対等な関係性という点で、共同連の原点である、働く人同士の関係を見つめ直す機会となります。

この労働者協同組合という制度を活用しつつ、その先にある社会的協同組合を目にみえる形として示すことで

新たな社会の展望を描いていきましょう。

2024年9月15日 第39回共同連大会IN大阪 参加者一同

☆9月13日(金)共同連全国会議を開催しました

全国大会前日の9月13日(金)15時〜17時にエル大阪とオンラインにて開催しました。

2023年4月以降の活動のふりかえりとともに2024年〜2025年の活動方針について議論しました。

2023年4月以降、共同連事務局に専従スタッフが不在であったことから、諸々の事務手続きや会員のみなさまからの問い合わせに十分対応ができていない状況でした。

今年は4月から以前も共同連の事務をしてくれていた澤田佑美さんが月15時間ほど事務作業を行ってくれています。

事務局体制強化をはかってネットワークづくりをはかってまいります。

【2024年〜2025年の活動方針】

(1)社会的協働組合をみすえた労働者協同組合の設立へ

(2)障害者雇用率ビジネスに代表される障害者雇用についての問題提起

(3)営利至上主義に陥っている障害者福祉についての問題提起

(4)ともに基金の活用

*次回会議の予定は、今後の活動予定をご覧ください。

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3 「ゆかいな仲間たち「Hatarakku」」~事業所紹介
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ここでは共同連のゆかいななかまたちが 事業所の紹介します。

第6回目はスペースBeです♪

能登半島地震で被害に遭われ現在の状況も含めて紹介してくださっています。

また、お知らせにあるように10月19日は大阪箕面にて山﨑さんが登壇くださいます。

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新潟市西区に営業しているスペースBeです。

障がいの種別を問わず、障がいの公的サービスに則ってはいますが、いわゆる職員と利用者という上下関係をなくしたいと思いながら日々運営しております。

常に意識していることは、企業・農家・大学などとの連携です。

直接売上に直結しなくても様々な方々に関わってもらい巡り巡って気が付くと売上に繋がっている・・・と言うのが理想です。

◎印刷事業(新大前)

新潟県や学校、自治会、地元企業からの名刺・冊子・フライヤーなど様々な印刷物を受注。名刺の作製に関しては、以前見学させていただいた「企業組合 ねっこの輪」さんを参考にさせて頂いております。ありがとうございます。

◎菓子事業(寺尾)

素材にこだわった豆乳シフォンケーキ・おからの焼菓子・クッキー・地元果物ジャムを製造販売。新潟市内の農産直売所4か所、新潟大学病院や新潟市民病院など総合病院売店に4か所、新潟大学生協をはじめ小売店にも置いていただいております。特に豆乳シフォンケーキは他にないもちもち食感で大好評です。

◎ワーク事業(寺尾)

公共施設の清掃や草刈、新潟大学生のアパート清掃、老人施設の清掃からワックスかけ、近隣住宅の草刈や遺品整理など様々な仕事を行っております。基本的に頼まれたら何でもやるスタンスです。地元の企業とコラボし製品化した災害時に使用する消臭緊急用トイレセットも開発。今回の能登半島地震では断水家庭に活用していただきました。

◎農産物販売(寺尾・新大前)

地元の農家さんから枝豆をはじめ色々な野菜や果物を仕入、事業所の前で販売。特に枝豆はご近所さんや学生さんから大人気で即完売となっております。

この様な活動を行い徐々に作業や販路も拡大していたところコロナが影響し売上が落ち、ようやく平常に戻ってきた矢先に能登半島地震で寺尾の事業所が被災し、移転を余儀なくされ、現在売上の大きな柱である菓子部門がストップ、工賃にも影響が出ております。

沢山クリアしなければならない問題は多くありますが少しでも早く菓子製造を再開できるよう、関係者一致団結し事業再建に取り組んでおります。

スペースBe寺尾 山﨑洋一

就労継続支援B型 スペースBe

〒950-2054 新潟市西区寺尾2-25

山﨑洋一

tel.025-268-7000

fax.025-374-0029

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4 リレーエッセイ もやっとコラム
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エッセイ1 「なんか利用されているような気がする」(わっぱの会 荻野 直人)

“障害者向けグループホーム展開「恵」に「連座制」適用を通知“

これは今年6月26日のNHKニュースの見出し。

説明するまでもなく、「恵」とは昨年4月にグループホームでの食材費のピンハネがバレた、あの株式会社恵のことです。

この「恵」、今では本社が東京都港区になっていますが、数年前までは名古屋に本社がありました。

一つ目のグループホームを立ち上げたのも名古屋でした。今年6月、名古屋市は同社が運営する市内4カ所のグループホームを「経済的虐待(食材費ピンハネ)」「不正請求(職員配置水増し)」等で指定取り消しという重い処分を下しました。

このままでは、そこに住んでいた障害者はグループホームが閉鎖すると住まいを失ってしまいます。

そこで名古屋市は「利用者支援チーム」なるものを構成し、「利用者支援会議」なるものを開催して、障害のある人の行き場を失わないよう取り組むと発表しました。

名古屋市は各区に設置している障害者基幹相談支援センターと相談支援事業所に、「恵」が運営するグループホームの入居者への臨時のモニタリングをするように協力依頼をしました。

私が属するわっぱの会が運営する基幹センターにも依頼が参りました。

その際に最も確認してほしいこととして挙げられた内容が「利用者及び家族の意向」です。

指定取り消しになる4つのグループホームに住んでいる名古屋市の障害者は62名(2024年5月時点)いて、すべての人に本人や家族に聞き取りをするということになりました。

その結果はどうだったか。

ほとんどの障害者や家族が「このままここ(「恵」のグループホーム)での生活を続けたい」という意向でした。

ちなみに、今回の「恵」の事件や処分の前に、恵が運営するグループホームの対応に問題があり退居した人は何名かいました。

全国で104箇所のグループホームを運営しているとあって、事業譲渡で収束を図るというはどこか既定路線であったような雰囲気がありました。

「恵」が事業譲渡先を明らかにしない中、7月22日に名古屋市は8月末で指定期限が切れるグループホームについて事業譲渡を急ぐよう行政指導をしました。

一連の動きを見ていて、またその渦中にも関わっていてどうも納得がいかない。

それは、「本人や家族の意向」の扱い方に関してです。

本人は「ここでの生活が気に入っているようだ」、

家族は「家族で面倒を見れないからここで生活してほしい」と言っている。

行政は「恵」に対して「入居者や家族はここでの生活を続けることを望んでいます。

だから、グループホームを潰すのではなく、他の会社に事業を引き継いでもらってください」と言わんばかりに、事業譲渡をするように指導をする。

おいおい、ちょっと待ってくれと言いたくなります。
本人や家族が「ここで暮らしたい」と言っている言葉をそのまま受け止めていいものでしょうか。

ここに住んでいる人の中には「恵」がどのような不正をしていたのかも理解することができない人もいます。

どれだけひどい組織であったかも分からない人もいる。

家族の多くは自宅での介護や世話が行き詰まって「恵」に行き着いたところで、「ここで暮らすのは嫌です」と言えばまた以前と同じように自宅での介護が待っている。

そのような状況での意思の表明を、本人や家族の意向として捉えていいのでしょうか。

事業譲渡と言えば何か聞こえはいいかもしれませんが、要は事業売却なわけで、「恵」にはかなりの売却益が入るでしょう。

その売却益で行政への返還金を払おうと目論んでいるのでしょう。

行政は事業譲渡で障害者の行く場を確保できて一件落着かもしれませんが、どこか本人や家族の意向といったものが利用されているような気がしてなりません。

そして、その加担者に自分も入ってしまっているかもしれない。

決して、本人や家族の意向を無視していいと言っているのではないのです。

人の意思や考えを何かの目的のために利用するということは、最も人の意思を軽視している行為ではないのかと思うのです。

ついでに言っておくと、障害者福祉業界でちらほら使われる“意思決定支援“なるものも、

その対象とされた人に対する冒涜ではないかとも思ったり。皆さんはどう思うでしょうか。

【エッセイ担当プロフィール】
兵庫県尼崎市生まれ。自宅は尼崎、大学は京都、大学卒業してからは愛知で生活。

2015年からわっぱの会で働いています。所属しているのは障害者基幹相談支援センターですが、団体内では隙間の仕事を細々しています。

事務所でDIYいろいろしています。最近は壁紙を貼り替えました(結構うまくできましたよ)。

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5 今後の活動
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●10月19日(土) 能登半島地震現地報告会(協力:ゆめ風基金)@箕面市立船場生涯学習センター

●10月20日(日)10時 運営会議(箕面&Zoom)
●11月16日(土)10時 運営会議(Zoom)
●12月21日(土)10時 運営会議(Zoom)

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6編集後記
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暑く、熱い大阪大会だった。まるで夢のような時間に勇気と元気が湧いた。

いま、あらためて自分の机に座り、目の前の現実に向き合っている。
さて、6回目のれざみニュースはいかがでしたでしょうか?
これからもっと、私はこれを言いたい、あれが知りたい等々、意見や参加してくれる

人が増えていったらもっと楽しいのになって思いました。

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・編集 共同連 れざみニュース編集部
・発行元NPO法人 共同連

共同連公式ウェブサイト https://kyodoren.org/