れざみニュースVol.12

れざみニュース Vol.12


あっという間に桜の季節も通り過ぎ、気づけば2025年も半分に差し掛かろうとしています。(ちょっと早い??)新年度を迎え、みなさんそれぞれ新しい動きがあるのではと思います。

ええこと悪いこと色々あるかと思いますが、全国の仲間に思いを馳せ、前向きな動きが広がることを願いつつ、今回もニュースをお届けします!

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切らない 分けない 共に働く 共同連
2025.5.10 配信

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今号の目次
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1 お知らせ
2 運営会議報告☆
3 シリーズ「ゆかいな仲間たち「Hatarakku」」~団体・事業所紹介
4 リレーエッセイ もやっとコラム
5 今後の活動予定
6 編集後記
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1 お知らせ
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■ 共同連 第40回記念大会inくまもと大会テーマが決定!!

共同連第40回記念大会inくまもと「今こそ働くことを問い直そう 〜ともに働く、共に生きる明日へ。40年の今とこれから〜」

日時;9月13日(土)〜15日(月)

会場;熊本学園大学

給付金目的の悪しきA型事業所や大企業の雇用率達成のための障害者雇用率ビジネスなどに象徴される障害者就労の現状は、私たちに労働とは本来どのような営みなのかということを突きつけているのではないでしょうか。単に金銭を稼ぐために体を動かすことが労働ではないはずです。

また今回で40回を迎える共同連全国大会の現地実行委員を担っているくまもと障害者労働センターおれんじ村、エコネットみなまたも立ち上げから40年(だいたい)を迎えています。差別に抗い地域で共に働き共に生きる活動の開始から40年の現在を見つめ、これからの展望を描くという思いからこのテーマとなりました。

記念講演は哲学者の内山節(うちやま たかし)さんに行なっていただきます。内山節さんは長年にわたって労働や共同体について研究され、かつ実践もされてる方で、まさに「今こそ働くことを問い直そう」というテーマにふさわしい講演者です。

「40年の今とこれから」というについてはは、(だいたい)40年の活動をしてきた三つの団体によるシンポジウムを企画しております。

また、共同連が目指している社会的協同組合に関しては、社会的協同組合研究の第一人者である田中夏子さんにオンラインで講演いただく企画もございます。

全体のプログラムについても近いうちにお知らせできるように準備をしているところです。

■ 7/19(土) 共同連全国大会プレイベントを開催します

9月13日(土)〜15日(月)※に開催する共同連第40回記念大会inくまもとのプレイベントを7月19日(土)に熊本県益城町のグランメッセ熊本にて開催いたします。

※15日は水俣フィールドワークとなっております

詳細なプログラムはただいま企画中となっておりますが、自然災害と障害者のくらし、また本大会では時間の制約によって取り扱うことができない課題について、みんなで考えていくとともに、本大会を盛り上げていく企画にしたいと思っています。

追ってご案内を差し上げますので、ぜひスケジュールを空けておいてください♪

■ 2025年度の会費について

昨年度、運営会議では共同連会員の方々の声をお聴きし、会費の金額について検討いたしました。今年度より、団体会員の会費を少し変更いたします。

団体会員の皆様は基本額2万円に事業規模に応じた加算額をいただいておりますが、加算額の金額を以下の通り若干減額することといたしました。

具体的なお知らせにつきましては、別途会員のみなさまにご案内とともに今年度の年会費のご請求をさせていただきます。

■ ゆめ風基金30年記念イベント

昨年の箕面、大阪大会、3月の七尾マラソントークの準備に多大なご協力をいただいたゆめ風基金の30年記念イベントが開催されます。ぜひぜひご参加を!

以下、ゆめ風基金からのご案内

阪神淡路大震災から30年、ゆめ風基金発足30年を迎えます。過去の災害を忘れず伝え続けるため、今までの活動を振り返り、今後に繋げたいと思います。

●日 時:2025年5月25(日) 13:00開場・14:00開演
●会 場:たかつガーデン8F(大阪市天王寺区東高津町7-11)
●参加費:資料代として1000円(介助者は無料)
ZOOMでもご参加いただけます。(参加費同額)
●内 容:基調講演 室崎 益輝さん(神戸大学名誉教授・日本防災士会理事長)
能登半島地震パネルディスカッション(被災地より3人の方をお招きします) 小室 等さん、

こむろゆいさんミニコンサート
●申し込み方法
氏名・住所・連絡先・所属・参加方法(来場・ZOOM)・参加人数・必要な配慮等をメール、

FAXにて、ゆめ風基金までご連絡ください。
●Googleフォームでの申し込み  https://bit.ly/30yumekaze

詳しくはゆめ風基金HP↓

2 報告☆
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運営会議を3月16日と4月20日に行いました️。以下運営会議で共有、議論した内容です

☆ 【報告】3月15日マラソントークin七尾

昨年度に新たに共同連の仲間に加わっていただいた一般社団法人ともえの花田さん、松下さんのご協力のもと石川・七尾にて無事にマラソントークを開催することができました。

現地参加20名、オンライン参加5名という人数ではありましたが、改めて現地に出向いて直接話しを聞き、交流するということの大切さを実感することができました。

詳しい報告は機関紙れざみに掲載いたしますが、わずかばかりの写真がありますので、

現地の様子をぜひご覧下さい。↓

https://drive.google.com/drive/folders/1oUMDIy02RbZb9qB_za7oT6qhI9jfZW9r?usp=drive_link

☆ 札幌障がい者協働事業所制度についての報道

3月6日、北海道新聞に「札幌市が障害者就労支援事業を廃止へ 27年度末に 障害者100人が失業の恐れ」 「働く障害者「仕事を奪うのか」 自立の受け皿崩壊も 札幌市が障害者就労支援事業廃止へ」という記事が掲載され、他の媒体でも後追い報道がなされました。

3月7日HTB北海道放送「札幌市に怒りを覚えました」障害者協働事業 2027年度末で廃止へ 札幌市が検討

3月7日HBC北海道放送札幌市が「障がい者協働事業」を廃止検討 どうなる約100人の当事者の働き口…市は「話し合いを重ね、丁寧に説明していきたい」

2006年度から札幌市が単独事業として制度化した「障がい者協働事業」の特徴やその役割についてはぜひもやっとコラムのNPO法人札幌障害者活動支援センターライフ田中さんの記事をご覧下さい。

障害者への訓練ではなく、共に働く事業所を支援するという国にはない自治体独自の制度の廃止されるという内容であり、共同連としては決して看過できない事態です。

後継事業を導入するということですが、さらによい制度になればいいのですが、後退する内容にならないよう、またこの事業の目的に適った制度となるように共同連は注視していきます。

【関連記事】

3月14日北海道新聞「障害者就労支援、後継事業導入へ 札幌市が27年度廃止方針 市長「不安あおった」」

3月18日北海道新聞<社説>障害者就労支援 札幌市の廃止方針は疑問

☆【報告】インクルーシブ雇用議連 議連総会開催
4月3日に超党派 「障害者の安定雇用・安心就労の促進をめざす議員連盟」(略称:インクルーシブ雇用議連)の総会及び勉強会が開催されました。

※共同連は市民側の一員として参加しました。

当日の概要についてはこちら→https://www.kyosaren.or.jp/seisaku/administration/28466/

☆「今後の障害者雇用促進制度の在り方に関する研究会」(厚労省)の動き

「今後の障害者雇用促進制度の在り方に関する研究会」という検討会が厚生労働省で昨年12月3日より開催され、「障害者雇用の質の向上について」「障害者雇用率制度の在り方について」が主な検討事項となっています。

7月中に取りまとめられる予定になっており、無論今後の障害者雇用制度に大きな影響を与えることとなります。

研究会の動向を注視するとともに、この研究会で取りまとめられた内容についても共同連で議論をする必要があります。また、10月には就労選択支援という新たな制度が開始することもあり、11月15日(土)名古屋にて全国研修会を開催する予定となっております。時世によりオンライン参加の用意もいたしますが、ぜひとも名古屋にお越しいただき議論できれば幸いです。☆共同連から2つの労働者協同組合が誕生4月に以下ふたつの労働者協同組合が誕生しました!

・労働者協同組合ねっこ社会的共働組合(大津)

・労働者協同組合わっぱ社会的協同組合(名古屋)

※いずれも企業組合からの組織変更

4月25日に開催されたわっぱ社会的協同組合設立記念のつどいの様子↓

「愛知・わっぱの会 企業組合から 「労働者協同組合わっぱ社会的協同組合」設立 社会的協同組合目指して 対等平等な働き方実現へ」労協新聞4月25日

*次回会議の予定は、今後の活動予定をご覧ください。

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3 「ゆかいな仲間たち「Hatarakku」」~事業所紹介
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ここでは共同連のゆかいななかまたちが 事業所の紹介します。

第12回目は「くまもと障害者労働センター・おれんじ村」です♪

熊本県熊本市東区を拠点に活動している「くまもと障害者労働センター」です。通称「おれんじ村」と呼ばれています。

初代代表で重度の身体障害がある池田さんが、施設入居を拒否し、1982年「池田さんが地域で働き生きる事を選択して水俣病運動に賛同することで、水俣の無農薬甘夏みかんを販売した事から、」おれんじ村になりました。

おれんじ村は、1985年に障害当事者3人になり、無認可の共同作業所くまもと障害者労働センターが立ち上げられました。

障害のあるなしに関わらず「共に働き・共に生きる」を理念に活動してきました。

そんなおれんじ村は、現在総勢62名増えました。理念を共有しして毎日、個々のといい分野を活かし存分に発揮しながら、地域で生きるために働いています。

主な仕事内容は・・・

●菓子製造・販売(訪問・イベント)

 安心・安全な材料を使用し、焼き菓子中心に製造し販売しています。売上増を目指し、お客様に喜ばれる新商品の開発や、販路拡大を進めています。

●かふぇ運営・弁当製造

ランチや日替弁当、デザートの販売、イベントを企画しながら、 地域の方々にとって立ち寄りやすい、そんなお店を目指しています。 お客様が元気になれるよう、栄養と愛情たっぷりのお弁当です。

●事務・IT・作業

 縁の下の力持ち!! 日々の売上や伝票作成、機関紙(WITH)制作やネット配信をおこなっています。 コメント、イイネいただけると喜びます。

●講演活動

 代表の倉田がメインで、学校などに行き、おれんじ村にとって障害者の生活や 差別事例などを伝える仕事をしています。今後、引継ぐ若い仲間も増えていますので大いに期待しています。

●公益事業(シェアハウス2軒)

 2014年に「共生ホーム元気」開始。2022年に新たにもう1棟「ゆうき」が出来ました。

2023年10月に「エコネットみなまた」と社会福祉法人として合併しました。エコネットみなまたの農産物を使用した、新商品の開発にも力をいれています。

夢が広がります!!

福祉制度を利用しながら「共に働き、共に生きる」を忘れることなく、これからも楽しく生きられる社会を目指したいと思っています。InstagramやFacebookでも、日々の様子がみれますので

ぜひお友達になってください!!

Instagram:orange.₋café

Facebook:https://www.facebook.com/share/1BML2e7cjj/

お知らせ!!

今年の共同連全国大会は熊本であります。

「共に働き、共に生きる」事を一緒に語り合いましょう。

皆様にお会いできる事を楽しみにして、準備をがんばります。

倉田哲也 プロフィール 1966年11月22日生まれ 一ヶ月の早産で、出産時母体から逆子で生まれ、 へそのおが首に巻き付き、呼吸が出来ず脳障害を おこし、手足の一部に麻痺を残す。手が使えない為、 生活の全般を足で行う 。 1972年より、養護学校で過ごしていた。 (幼稚部・小学部・高等部・13年間) 1985年4月高校卒業後、 くまもと「障害者」労働センターに入る。 1990年6月 二代目代表に就任  2004年6月 自動車運転免許取得 日本初、足でハンドル操作式運転。

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4 リレーエッセイ もやっとコラム
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エッセイ1 「札幌市障がい者協働事業の見直し」 

NPO法人札幌障害者活動支援センターライフ 田中 伸和 

2024年3月末ごろより、市内障がい者協働事業者が担当課へ申請を提出しました。市の担当者から、このままこの制度が続くと思わないで欲しいといった内容を伝えられました。

市の担当者は早めに伝えた方が事業者のためになるであろうと、親切心で伝えてくれたのかもしれない。だけど受け取る側は当然混乱してしまう。はっきりと決まっていないことを伝えられたのだから、曖昧なままで様々な憶測と不安に苛まれる。

札幌市障がい者協働事業は、「障がいのある方もない方も対等な立場で、ともに働ける新しい職場のかたちを進め、障がいのある方の就労促進、社会的、経済的な自立を図る」ために、

平成18年札幌市単費で始まった、先駆的事例として開始されました。滋賀の社会的事業所制度を見習い、当時の上田市長のもと進められました。

対等に働くのだから、個別支援計画や個人日報も存在しない。利用者じゃないのだから利用契約はなく、ただの雇用契約です。障害者雇用を週30時間以上で5名以上、障害者の割合が50%以上で、補助金は家賃や事業経費に使いなさいというくらいの本当に共に働く事業所を応援するような制度です。

世の中に障害者雇用のすそ野を広げる役割もあるので、企業の障害者雇用のスタートアップにも適していると思います。

でも、思いのほか一般には浸透せず、A型は乱立していますが協働事業所は増えていません。

共生も多様性も多くの場面で目にするような言葉になってきていますが、「対等な立場で共に働く」ということまで明言されていることは少ないと思います。昨今良く使われる共生社会という言葉、何をもって共生や対等、共にというのか。理念を伝えることはできるが、もっともっと多くの人が共感できるような説明ができる実力不足を感じた。僕の「モヤっと」はそんな自分自身に発生した。

札幌市の協働事業所は素晴らしいと思う。一市民として誇りに思うほど凄いと思っている。

きちんと知られて、正しく活用されていかなければ、この制度の理念が広がっていくことはない。

見直しがかかると聞くまで、自分はいったい何をしていたのだろう。こんなに良い制度なのだから当たり前に続き、補助されていくものだと思っていたのだ。

これから何をしていかなければならないのか、本当に考えさせられた。先人たちが努力して築き上げてきた良いもの、

ことは、自動では続いていかないのだ。

世の中に目を向けて、発展させていかなきゃ、何かあった後で文句だけ言っていても仕方がない。

そんな後悔の気持ちを抱えながら、色々な人の力や知恵を借りて進んでいこう。

 
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5 今後の活動
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●5月24日(土) 9時 運営会議
●  〃    10時30分 第40回記念大会拡大実行委員会
●6月21日(土) 10時 運営会議
●7月19日(土)  共同連第40回記念大会プレイベント(熊本益城町 グランメッセ熊本)
●7月20日(日) 9時 運営会議
●  〃    10時30分 第40回記念大会拡大実行委員会
●8月16日(土) 10時 運営会議
●9月13日(土)〜15日(月) 共同連第40回記念大会inくまもと(熊本学園大学)●10月18日(土) 10時 運営会議●11月15日(土) 共同連全国研修会(名古屋)●11月16日(日) 10時 運営会議

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6編集後記
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新年度がはじまり、慌ただしい日々が続き、編集会議にもしばらく参加できない中で

久々に編集担当をさせていただきました。

色々な行事や会議にはなかなか参加できない状況でしたが、編集者という立場で全国の皆さんと

つながりを持て、また情報を共有できることは嬉しく思います。

ただ、寄せられた原稿を拝見しながら、やっぱりリアルな交流がもっとできたらいいなあと思います。

9月の熊本大会ではたくさんの方々とお会いできるのを楽しみにしています。

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・編集 共同連 れざみニュース編集部
・発行元NPO法人 共同連

共同連公式ウェブサイト https://kyodoren.org/

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