れざみニュースVol.2

れざみニュース Vol.2


先月より配信開始した「れみざニュース」、みなさまお読みいたけだでしょうか。
今号よりメール配信のみでなく、共同連ホームページのトップ画面にも掲載して、
どなたでもお読みいただけるようにしました。
X(旧Twitter)やInstagramでの配信も・・・というお声もいただいていますが、
まずはできることからコツコツと、ということでメール配信とHP掲載を毎月継続
してまいりたいと思います。

今月の事業所紹介は東京北区の「わくわくかん しげんcafé わくわく」、もやっとコラムは
大阪豊中の「えーぜっと」の中山さんです♪


切らない 分けない 共に働く 共同連

2024.5.26 配信

今号の目次
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
1 お知らせ
2 報告☆
3 シリーズ「ゆかいな仲間たち「Hatarakku」」~団体・事業所紹介
4 リレーエッセイ もやっとコラム
5 今後の活動予定
6 編集後記
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1 お知らせ
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【参加募集!!】9月14日15日@エルおおさかにて開催決定!
大会に先駆けてプレイベントを行います!
みなさま ぜひご参加ください!!

★第39回共同連全国大会IN大阪プレイベント
2024年7月13日(土)@箕面市立船場生涯学習センター
13時〜16時(終了予定)
「共に働く」って?
〜今、ここにいる私たちのそもそもとこれからを語る

「共に働く」とは・・・
基調講演 井上康(共同連副代表)

今、ここにいる私たちのそもそもを語る
事例発表
荻野直人(共同連事務局長 名古屋)
中山晋吾(共同連運営委員 大阪豊中)
他調整中2名登壇予定
司会 酒井京子さん 
グループワーク 
進行 白杉滋朗
*内容等は、当日変更する場合があります。
ご了承ください。

★第39回共同連全国大会 IN 大阪 開催!!
9月14日(土)全体会
9月15日(日)分科会・全体会
場所 エルおおさか
詳細は随時、お知らせをHPと案内にて行います!

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2 報告☆
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☆インクルーシブ雇用議連(障害者の安定雇用・安心就労の促進をめざす議員連盟)の動き

共同連も市民側の団体として参画しているインクルーシブ雇用議連の市民側打ち合わせが4月21日に開催されました。

市民側団体には障害者の就労について活動している多くの団体の他、障害者として認定されていないひきこもりの団体も参加しています。

市民側団体で合意した課題についてインクルーシブ議連事務局に提案し、議連勉強会で議題として取り上げていくという流れで進めています。

【現時点で合意している意見】
市民側で合意した意見として「①障害統計の充実」「②通勤の移動支援及び職場での介助」の2点について市民側で合意が得られ、4月に議連事務局に提出しています。

特に②の問題は、重度障害者の国会議員である木村英子さんや船後靖彦さんの取り組みによって2020年から「雇用施策との連携による重度障害者等就労支援特別事業」が制度化されましたが、煩雑な設計になっているために実施自治体は少なく、利用者も広がっていません。

市民側の意見としては「通勤支援及び就業中の生活支援の実施に当たっては(中略)障害者総合支援法に基づく支援を働く場で利用できるようにすること」としています。

【市民側で検討している事項】
主に、障害者雇用率ビジネスについての提案の方向性について議論し、以下4点の問題点について概ね合意がされています。

①障害者雇用率ビジネスが、障害者雇用促進法の「障害者である労働者は、経済社会を構成する労働者の一員として、職業生活においてその能力を発揮する機会を与えられるものとする」という理念に反し、事業主の責務を踏まえていない。

②雇用率ビジネスが拡大する一因として障害者雇用が雇用率のみで評価され、雇用の質
が問われていないことが考えられる。

③雇用率に算定するための要件を課し、障害者雇用における量と質双方の確保を図る
必要がある。

④上記を踏まえた障害者雇用促進法の改正が必要。

共同連としては、障害者雇用ビジネスの拡大を食い止めるためには、強制力や拘束力を
もたない対策ではなく、何らかの法改正(政省令)の必要性を訴えてきました。
今後も、インクルーシブ雇用議連の場を通してその必要性を主張してまいりたいと思います。

☆障害者雇用率ビジネスに関する報道

5月1日のNHKニュースウォッチ9にて「障害者雇用 広がる代行事業 やりがいや成長は?報酬は?課題も」というテーマで取り上げられていました。

そこでは農園で働いた経験がある障害者からの声として以下の内容(抜粋)が紹介されていました。

「仕事は専門的な農業とはかけ離れていて、休憩時間がほとんどでした」
「収穫があればやりますが水やりだけの日もあります」
「5、6時間は自由な時間です」
「管理にあたる社員から嫌がらせも受けて結局、半年で辞めざるを得ませんでした」
「会社に行ったのは入社手続きの時の1回だけで、本社と農園は切り分けられていました」
「結局、雇用率の達成のための要員だったのかなと感じています」

実際の雇用率ビジネスの実態がNHKで放送されたことはよかったとは思いますが、その実態についてはまだ社会の問題意識は低調です。

共同連の会員のみなさまにおかれましても、雇用率ビジネスの実態についての情報がありましたら、事務局までお知らせいただければ幸いです。

放送内容はテキストで読むことができます↓
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240501/k10014437761000.html

☆ホームページのトップページに項目を追加

共同連ホームページのトップページに「今後の予定」「特集ページ」「れざみニュース」という項目を追加しました。今後も情報発信のためにホームページの運用改善を行っていきたいと思います。

【共同連各地から】
☆日中サービス支援型グループホームに関して
昨年、食材費を過大徴収していることで大きく報道された株式会社恵が運営するグループホーム。食材費過大徴収のほか、不正請求や虐待が発覚し6月には名古屋市と愛知県が事業所の一部を指定取り消しする方針であることが報道により明らかになりました。
共同連は日中サービス支援型グループホームは1989年に制度化されたグループホームから変質してしまって小規模の施設ではないかと考え問題視してきました。
この一連の報道においても、株式会社恵という一事業主体の問題のみに焦点があたり、大規模のグループホームが制度化されてしまっており、そこに利益追求をする事業体が目をつけたという構造的な視点が欠如している点を懸念しています。

NHKニュース「障害者向け施設 “報酬を不正請求” 愛知県が指定取り消しへ
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240511/k10014446181000.html

☆大阪府豊中市で新たな特別支援学校建設の動き
インクルーシブ教育の先進地域と言われてきた大阪府豊中市で、新たに府立特別支援学校建設の動きがあります。
国際的潮流であるインクルーシブ教育から逆行する動きに対して、豊中市の障害者団体は反対の動きをしています。全国のみなさんもぜひ関心をおよせください。

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3 「ゆかいな仲間たち「Hatarakku」」~事業所紹介
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ここでは共同連のゆかいななかまたちが 事業所の紹介します。

第2回目は「特定非営利活動法人わくわくかん しげんcafé わくわく」です♪

「しげんcaféわくわく」は、コミュニティカフェと、リユースショップの複合施設です。
東京都のソーシャルファーム制度を活用し、2021年12月オープンしました。

しげんカフェとは、カフェと資源回収・買取を組み合わせ地域交流の拠点形成・働く場の創出を
していく愛知県発祥の取り組みです。

また、ソーシャルファーム制度とは、2020年から東京都で始まったもので、心身の障がいをはじめ、働きづらさを抱えている人を積極的に雇用する事業所をソーシャルファームとして認証し、それに支援を行っていく制度です。

現在7名のスタッフ(当事者スタッフ含む)が働く現場では、調理・接客・リユース品の仕分け・値付け・webでの出品作業や依頼を受けての片付け仕事などの業務があります。

最近は、片付け仕事のご依頼も増えており、軽トラ一台での限界を感じているところです。カフェでは、ブロック肉を買ってきては、フードプロセッサーにかけるところからタコライスの仕込みを始め、業務が拡大してきたところです。

1人が行う仕事も多岐にわたることも多く、一筋縄ではいかないことも多いですが、7人での会議を行い、対策を検討し困難な局面を切り抜けていきたいと思います。

↓ しげんcafé わくわく 公式サイト ↓
https://wakuwakukan.net/shigencafe/

執筆:特定非営利活動法人わくわくかん 藤井晴太郎

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4 リレーエッセイ もやっとコラム 執筆:えーぜっとの会(大阪・豊中) 中山晋吾さん
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この4月、総合支援法による生活介護事業所に対する報酬改定があった。
当会も数年前に生活介護事業へ移行しており、この改定を受けて運営を検討することとなった。

生活介護事業所に対しては、財務省から「短いサービス提供時間で高い報酬を得ている」との指摘により、障害者スタッフの活動時間(いわゆる利用時間)について1時間刻みの報酬体系に変更されることとなった。

要は、生活介護事業について「活動時間が短かい人は短いだけ報酬減らします」という大幅な予算削減のための改定である。

中には、はなから営利目的として意図的に障害のある人たちの活動時間を減らし、いかに少ない労力で給付金を得るかを考えて生活介護事業を行ってきた事業者もあるのかもしれないが、様々な事情を抱え、長時間の活動が難しい人たちと共に事業活動を行ってきた事業所にとっては理不尽な話である。

運営がままならない事業所が出てくる中、この年度末には多くの事業所でどのように乗り切るか議論されることとなった。

障害者スタッフの活動時間や送迎時間の変更などが検討される事態となる。給付金収入の減額により運営の継続が危ぶまれる懸念は確かにあったが、それ以上にモヤモヤさせられたのがこういったことが議論にあがることである。

運営継続のためのやむにやまれぬ策ではあるといえ、突き詰めれば問題提起をしている「悪しき事業所」がやってることに通じるところはないのだろうかと。

皆、不本意でありながらも、支援者、被支援者の関係を拡張する構造にますます取り込まれる状況となっていることがやりきれない。

結果、何とか4月以降もこれまでと変わらぬ体制で事業を継続しているが、こんなことに多くの時間を費やされるのはまっぴらである。

今後も制度に対する問題提起とともに、それに対して自分たちがどういう意識で向き合っていくか考えていかなければならない。

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5 今後の活動
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6月15日(土)10時 運営会議(オンライン)
7月13日(土)第39回共同連全国大会IN大阪 プレイベント
7月14日(日)10時 運営会議(大阪&オンライン)
8月17日(土)10時 運営会議(オンライン)
9月13日(金) 共同連全国会議(時間は調整中)
9月14日(土)・15日(日)第39回共同連大会IN大阪 @エル・おおさか
10月19日(土)10時 運営会議(オンライン)
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6編集後記
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大事にしていること。
共に働く場で共に稼ぎ
共に暮らす場で暮らしを支え合い
ふっと周りを見渡すと
不思議な現象が起こっている

一人一人の雇用が
代行されたり数で扱われ、そこから生まれた経済は
その一人一人の「場」は用意しているけど
契約の域をこえない。

「共に働く」この言葉が同じでも
質感が大いに変わってきていることを感じる。
30年以上前に見た未来は今
少しでも進んだのか?
全国大会を準備する中でずっと考えている。
プレイベントでは一人一人のそもそもに立ち返って
今後の活動の元気になればと思う。(ながたちさ)

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・編集 共同連 れざみニュース編集部
・発行元NPO法人 共同連
共同連公式ウェブサイト https://kyodoren.org/


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